2025年8月1日金曜日

200株以上咲く マンシュウヤマサギソウの新産地

 

岐阜県のある山麓には北海道、本州(中部地方以北、鳥取県大山)に分布するマンシュウヤマサギソウが多く咲いているのがわかりました。

200株以上は咲くと思われます。

経緯は、2016.06.26に出会ったツレサギソウ属の花が最近になってやっと、マンシュウヤマサギソウであることが分かりました。

標高1400mの道路沿いの山肌は湧水を含んだ柔らかい土でした。

キソチドリ、ヤマサギソウ、そしてマイサギソウと候補はあがってきますが、決め手が見つかりませんでした。そんな中、2024になって、マンシュウヤマサギソウという名の植物を目にして、これだ!とやっとたどり着いた名前です。この間に、次々と新産地が増え、この山麓全体では200株以上が確認できました。これからも次々と増えていく可能性を秘めています。

ネットで調べても情報は少なく、同定に悩んでいました。

京都大学の阪口先生に同定をお願いしましたら、快くお引き受けいただきました。試料をお送りして、マンシュウヤマサギソウと分かった時、やっとたどり着いた名前に安堵しました。

ネットの情報は、背の高さ3060cm、葉は地上から離れて付き1番下の葉が大きく茎を抱く。茎には稜がある。根の一部は紡錘状なる。以上のような情報です。

私の撮り貯めた写真からできるだけ特徴のわかる写真を掲載いたします。

ツレサギソウ属の同定に悩んでおられましたら一度、マンシュウヤマサギソウを加えてみてください。皆様の一助になる事願っています。

この場所に多くのマンシュウヤマサギソウが群生しているのは、今までのどの自生地よりも特異な存在で、数の多さに驚きました。できればそっと見守りたいのですが、学術的にもこれをきっかけに多くの自生地が発見されますことを願って投稿いたしました。

多くの方の踏み込みが自生地をだめにしてしまいます。踏み込みには注意いたしましょう。

同定、およびご助言をいただきました、

京都大学大学院 人間・環境学研究科 助教 阪口翔太 先生

には、たくさんのお骨折りに感謝いたします。有難う御座いました。


写真説明   生育場所は14001800mの湿り気のある草地、湧水湿地

同定をお願いした阪口先生よりお借りしたスキャン画像です。
この画像でマンシュウヤマサギソウの特長がよくわかると思います。


2025.07.08 距が上に跳ね上がり、屈曲する。全体の花姿は大きい。苞も大きいと思う。

2025.06.21 側花弁は万歳している。距も2cm以上と長い。

2023.06.28 葉は地上を離れ茎の下の方に付き、最下段の葉が大きい。
   葉は茎を抱き、楕円形。葉の縁は少ししわがある。

2024.06.27 側咢片は後ろに湾曲する。距が上に伸び屈曲する。(どの花もこの特徴がある)この花の大きな特徴の一つだと思う。

.2016.06.26 最初に発見してから9年経ちました。今まで発見されなかったのが不思議です。

2016.06.26 でも、検索したネット情報にも岐阜県での撮影もありました。

お気付きの点がございましたら、

メールにてご連絡ください。メールアドレスは自己紹介欄に載せてあります。



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